元アパレル販売員が教える! Webデザインで生かせそうな知識いろいろ

初めまして、ひかるんです。
昨年の10月にアジャストアカデミーに入校し、現在はWebデザイナーを目指して就職活動やポートフォリオ制作に励む日々を送っております。
アジャストアカデミーでこれからWebデザインを学ぼうと思っている方は、前職も経歴も、当然一人一人さまざまですよね。
「せっかくなら、前職の経験を少しでも生かしたい!」「でも、未経験の分野でそんなこと可能なの?」といった希望や悩みは沢山の方が抱えているのではないでしょうか。
私も、入校当初はこのようなことで頭がいっぱいで、本当に不安でした。「どうせなら前職で経験したことを生かしたいけれど、未経験の分野だし難しいよなぁ」と、毎日自問自答。
しかし、日々の授業でデザインの知識を学んでいく中、徐々に答えが見えて来たような気がしました。この記事が、今後Webデザイナーを目指される方のヒントになれば嬉しいです。特にアパレル業界で販売のご経験がある方、必読です!
1. アパレル業界で学んだこと

私は大学を卒業してから約2年、某大手アパレル会社で販売員をしていました。
元々ファッションが大好きだったこと、大学在学中は雑貨店での接客販売のアルバイト経験があったことで、アパレルの世界に飛び込みました。
入社してからは、毎日が発見と勉強の連続でした。接客や洋服の知識はもちろんのこと、既存の顧客様の名前と顔、配属された百貨店独自のルールなどなど、覚えることが盛りだくさんで毎日ヘトヘトで帰宅する日々。売り上げの個人ノルマに加え、百貨店やブランドのハウスカードの勧誘や獲得もしなければならず、付いていくのに必死でした。
それでも、やはりお客様から「あなたがいるから」と店舗に来て頂けると嬉しいし、スタイリングの提案をさせて頂く時間はとても楽しくて、私自身のやりがいにも繋がりました。
そんな中、入社2年目でVMDを学ぶ機会がありました。VMDとはVisual Merchandising(ビジュアルマーチャンダイジング)の略で、お客様が商品を見やすく、購入しやすいための売り場を作ることを意味しています。
実際には
・ブランドの世界観、その時々の季節感を表現するための内装を作る
・店舗のレイアウトを変える
・こまめにマネキンの服やディスプレイを変えてメンテナンスを行う
などの、3つの項目をメインに行っていました。
2. 得られたヒント

本社から送られてくるVMDのリスト表や展示会を参考に、新作が入荷する度にほぼ毎日マネキンのコーディネートを考え、店長からチェックとアドバイスを頂いていたのですが、ひとつ驚いたことがありました。
新作が入荷すると、マネキンのコーディネートはもちろん、近くの什器に並べている服もマネキンとリンクさせたものに変えていたのですが、その度に新規のお客様の層が少しずつ変化するのです。
例えば、前週はシニア層、その前の週はOLさん風の方の来店が多かったけれど、今週は主婦層の売り上げが好調だな、といった感じで。お店の顔を変えると、来店される方の年齢層や服の系統も変化するのは興味深く、とても面白かったです。
一筋縄ではいかない業務でしたが、やはり自分の考えたコーディネートがトータルで売れたり、新規のお客様から「マネキンが可愛くてついお店に入っちゃいました!」などのお声を聞くと、「よし、もっと頑張ろう」と前向きな気持ちになることが出来ました。
3.Webデザインで生かせそうな知識、経験

販売員を退職して、アジャストアカデミーに入校した際、「アパレル販売の仕事で得た経験って、Webデザインの仕事でも生かせるのかな」と考えた時、真っ先に思い浮かんだものが先程紹介したVMDでした。
入校した当初は「VMDをいちばん頑張ってきたから、出来たら役立てられればいいな」くらいに漠然としていたのですが、訓練校のカリキュラムのひとつであるキャリアコンサルティングの時間で、自身の経歴の棚卸しをした際に、WebデザインもVMDも、「伝えたい情報を見やすく分かりやすく」発信することが大切だという共通点を持っていることに気が付きました。
人は最初の第一印象が大切だという話はよく耳にしますが、それはデザインも同じです。ぱっと見た時に整理されて見やすいデザインと、ごちゃっとしていて何を伝えたいのか分からないデザインのものとでは印象も大きく違いますし、何より見ているだけでストレスになってしまいますよね。
また、「情報を整理する」ということも重要です。VMDに例えると、「同じ品番の服をまとめる」、「カラーごとに陳列する」、「マネキンが着ている服を、近くのラックにさげておく」などでしょうか。
Webデザインに関しても、必要な情報を分類してまとめることが、快適なページの閲覧に繋がります。
このことから、「販売で得た経験は、Webデザインの仕事にも生かせられる!」と確信を持つことが出来ました。
加えて、カラーに関する知識を少しだけ持っていたことも、入校後に自分のアピールポイントになりました。授業内でもカラーに関する講義がありますが、以前から親しみがあったおかげで、より理解度が増した状態で課題などに取り組むことが出来ました。
4.まとめ

今回は、私のアパレル販売員時代に得た、Webデザインに生かせると思われる経験を書きましたが、アパレルと同じく、一見デザインとは関係のない職業でも、何かしらヒントになり得る経験が絶対にあるのではないでしょうか。
最初は不安かもしれませんが、授業で色々なことを学んでいくうちに、自分の経歴と、Webデザインに必要なスキルが点と線のように繋がる瞬間がきっと訪れます。
まずは経歴の棚卸しをして、今まで自分が経験してきたことなどを洗い出してみることをおすすめします。
一緒に頑張りましょう!
(文/ひかるん 写真/photoAC)